意外とホームページが重要な参考資料ブログ:30-1-15
お父さんはあたしが産まれた日、
小樽に出張に行っていたそうです。
小さい頃に親を亡くしたお父さんは
親になるということに、
とても強い思いを持っていたようです。
「親戚中がお前が生まれたことを祝ってくれたんだぞ」
「お前が生まれてきて、みんなすごく喜んでいたんだぞ」って
少し興奮しながらあたしに話してくれました。
小さい頃のあたしはとても神経質な赤ちゃんで
手でゆりかごをしている時はスヤスヤ寝ているのだけれど
寝たと思って、そっと布団に置くと「ギャー」っと泣き出す。
一晩中、抱いていたことが何度もあったということを教えてもらいました。
手のかかるお子様だったみたいですね。
そして、
たくさんの思い出話を聞かせてもらった後、
最後にお父さんがこう言ったのです。
お前が生まれて来た時、こんなことを思ったんだ
「わしは親がいなくて
親がいないお子様、親がいないお子様と言われ続けてきた」
「だからこの子は、親がいないお子様にはさせたくなかった」…と。
「そのためにも、これからもっと頑張ろう!」
「家族のために頑張ろう!」
そう思ったんだそうです。
その時、
お父さんは込み上げてくる思いを一生懸命抑えているようでした。
言葉では説明できない、いろんな思いが湧き上がってきたのだと思います。
お父さんはとても厳しい人でしたが、
いつも一生懸命、あたしを育ててくれました。
親の愛情を受けたことがないのに、あたしに愛情をくれました。
お父さんも母親も子育てをしたことがなかったけど、
あたしを立派に育ててくれました。
真実の愛とは
「自分が与えてもらえなかったものを与えること」
なのかもしれませんね。